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三鷹枕草子

三鷹枕草子とは……テーマも目的も無く、日々思うことや体験談などを自分の言葉で書くだけの日記です。

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去年の日記


2021年04月14日(水)23時30分「性癖に歪みが生じた日」

 変な話ですが。
 性的嗜好ってのは人それぞれですよね。
 そして変な性癖を獲得するに至る体験が、誰しも何かしら有ると思うんです。
 
 今日は私のとっておきの体験談をお裾分けしたいと思います。
 なお、実体験ですが、当事者は私ではありません。私は見ていた人、です。

 私は中学の時、科学部に入っていました。
 漫画タイムきららに出て来そうなゆるーい部活で、何して遊ぼうかーって言いながら雑談して終わったり、ボヤ出したり、異臭騒ぎ起こしたりしていたんですが。
 ある日、暇を持て余して。
 制服を交換しよう、なんて話になりました。

 制服の交換、ということで。男子の制服を着てみたい女子と、美形で華奢な男子が選ばれました。
 体格がだいたい同じな、二人とも私の先輩でした。。
 私の出身中学では制服のズボンやスカートの下に長ジャージを履いておいて、男子も女子もお互い目の前で着替えをするという一風変わった風習がありまして。
 その二人も科学部の部室でお互い目の前で着替えっこをしたのですが。

 女子の制服を着た男子先輩。その整った顔に長めの髪と知的な銀縁眼鏡、何よりその華奢な体躯が纏うジャンパースカートが似合うの何の。
 彼も調子に乗ってクルクル回ってスカートの裾を広げて、膝までめくった長ジャージの裾チラを披露したりしてましたが。
 ウブで純粋なオトコノコだった私は思わず目を反らしちゃいましたね。
 男なのに。ジャージなのに。解っているのにドギマギしてしまうほどの。
 
 ところが、上衣を着ようとした時にコトは起こります。
「肩が入らねえ!」
 男女の体格の違いが制服の仕立てにも反映されていたんですね。
 だいたい同じ寸法でも、男子の学ランは肩幅が広めに作られていたようです。
 この一言で、ウブで純粋な私は、男性と女性の違いというものを否応なしに植え付けられてしまいました。

 とすると何が起こるか。
「第二ボタンが留まらん!」
 女子の上衣は胸部にゆとりが持たされていた、ということです。
 男子の上衣にそれはないので、女子が着ようとするとこうなるわけです。
 もう意識せずにはいられません。

「あれ、ボタンの向きが違う」
 これも後の宝物となる一言でした。
 男性向けの洋服と女性向けの洋服はボタンの向きが逆になっています。
 そんなこと知りもしなかった私には衝撃的な発見でした。
 
 そこへ、お約束かというようなトラブルが起こります。
「何を騒いどるんだ!」
 普段滅多に顔を出さない鬼教師が踏み込んできたのです。
 凍り付く空気。硬直する二人。
「おい、そこの」
 男装した女子へ鋭い眼光が向けられます。

「制服はちゃんと着ろよ」
 留められていないボタンを指摘したのでした。
 声を出せない彼女は慌ててボタンに手をやって留めようとするフリをして、教師はそのままどこかへ去っていきました。
 なんと目の前に女装男子がいることにも、話しかけている相手が男装女子だということにすらも気づかなかったのです。
 
 …とまあ、オチは特に無いですが。
 おかげ様で「男女で服を交換する」というマニアックなシチュエーションに妙に反応するという謎性癖が植え付けられてしまいましたよ、というお話でした。
 異性装がとてもお似合いだったお二人は、今頃どこで何してるんでしょうかねえ。 

2021年03月02日(火)08時45分「感傷が干渉する」
『僕たちにデスゲームが必要な理由』(メディアワークス文庫)を読了しました。
 めっちゃくちゃ面白かったです。こういうの好き!!って感じで。青春時代に出会っていたかったような、でも大人だからこそ楽しめるような。
  
 さて。
 最近、感傷が多いです。
 まあ過去にも何度かあったし、自分がそういう人間なんだろうなって割り切ってもいますが。
 例えるならですね。
 本棚に入ったお気に入りの小説たち。
 でもその文庫本に封じ込められた広い世界、その世界が本の数だけあるとして、それを丸ごと自分の中に押し込むことは不可能ですよね。あまりにも膨大な情報量。読み返すのも一苦労だし、全部読み返し終わる頃には最初の本の中身なんてだいぶ薄れてしまう。
 けれどその世界が愛おしくて仕方なくて。
 だけどそれは全て自分の物にはならない。
 誰かと共有することもできない。
 挙句、自分が死んだらそれらの本もみんな捨てられてしまう、保管されていても誰かが手に取ることもない。つまり私が愛した世界は消滅するわけです。
 
 そんなこと、考えてもどうにもならないことは当然理解しています。けれど頭が切り替わらない。この空しさに押しつぶされるような感傷。
 私は心の消化不良と呼んでいますが。
 
 そういう感傷を、本だけじゃなく色々な所に抱いてしまって、1月から実は割とマジで不眠気味です。
 布団に入ると落ち着かないというか。このままでいいのか、今寝ていいのか、そうして迎える未来に何の意味があるのか、等と考えだすと止まらない。

 
 
 ……ごめんなさい、この話はやめましょう。  
 とにかくそういうわけなんですけどその一方で、読んだ本の数がそこそこ大きな数字に達しているので、何を読んだか思い出せないってことがしばしば起きてきました。
 ふとした時に思い出したりしますし、間違いなくその作品は私の人格の一部になっているのですが、タイトルを列挙しろと言われたら出てこない。

 なんだかそれも寂しいので。
 読了日記はコンスタントにここに記して行こうと思います。


 というわけで、今年に入って読み終えた本を列挙。


『僕たちにデスゲームが必要な理由』(メディアワークス文庫)20210301

『蒼戟の疾走者 落ちこぼれ騎士の逆転戦略』(電撃文庫)20210217

『人生終了ゲーム』(野いちごジュニア文庫)20210217

『お点前頂戴いたします 泡沫亭あやかし茶の湯』(メディアワークス文庫)202101
  
 
 あと直近で読んでいて今思い出せるもの。
 
『せかいは今日も冬眠中!』(電撃文庫)
 
『さいはての終末ガールズパッカー』(電撃文庫)
 
『マッド・バレット・アンダーグラウンド』(電撃文庫、1〜4巻)
  
『探偵はもう、死んでいる』(MF文庫J) 

 もっといっぱい読んでいたと思いますが、片っ端から忘れていきますね。それは何やら自分の思い出を喪失するようで寂しいものです。
 せめて抗うために、これからは記録だけでも残していこうと思います。思いますよ。思っています。やるかどうかは知らんけど。



2021年01月13日(水)05時15分「抱負」
 皆様良いお年をお迎えしましたか? 本年もよろしくお願いいたします(挨拶)。

 さて。このサイトも情報の存在意義も粗方Twitterとノベルアップ+に取って変わられてしまった感はありますが。
 そっちであまり言及していない近況を絡めて新年の抱負を申し述べたいと思います。
 
 本年の私の抱負はズバリ。
 
 挑戦しない。
   
 です。
 どういうことかっつーと。
 ここ数年の更地のノートは、イベントに参加して作品の頒布をしたり、小説投稿サイトへの投稿なんかも始めたり、色々と小説関連の新しい事に挑戦してきました。
 ところが最近は、それに飽き足らず。
 ドット絵でゲームを作ろうとか、できもしないことに手をつけてしまったんです。
 お絵かきには途方もない時間がかかりますし、生まれて始めて触った作曲ソフトもなんだか面白いオモチャを見つけてしまったなあって感じでいじりだすと止まらなくなってしまいます。
 まだ去年手を付け始めたばかりで全然形にもなっていないので報告に値する途中経過も無いし、とん挫する可能性だって多大にあるのではありますが。
 お陰様で、小説の方が停滞を来たす事態に。
 
 一般的には前向きとか挑戦とかいうのは概ね悪い事ではないですが。
 かと言ってやりゃあいいってもんじゃねえよというわけであります。  
 手をつけたからにはいつか陽の目を、とは思いますが。
 果たして形になる日がくるのか?
 数年がかりの途方もない話になることは覚悟しています。
 だから、もう。これ以上の挑戦はやめましょうね、というのが本年の抱負でございます。


 

2020年の日記


 

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